猫のかゆみの改善方法(猫のアレルギー性皮膚炎)

アレルギーによって起こる猫のかゆみと、その改善方法、治療方法について

猫のアレルギーの症状と治療方法について

猫がアレルギーを起こすと、その多くは皮膚に炎症が起こるため、皮膚が赤く腫れたり、湿疹(蕁麻疹)が発生するようになります。

 

そして、強い痒みが生じるようになるために、猫は何度も痒い部分を噛んだり舐めたりして、時には激しく引っ掻く事を繰り返すようになります。

 

そのため、時間の経過とともに、皮膚が少しずつ傷付いていき、出血が起こったり、毛根がダメージを受けて被毛が薄くなったり、脱毛が見られるようになる事もあります。

 

皮膚が傷付いてボロボロになってくると、細菌や真菌などの常在菌が繁殖しやすくなりますので、傷口が化膿したり、かさぶたができるなどして、ますます治りにくくなっていきます。

 

また、ニキビダニやヒゼンダニなどの1mmにも満たない微細な寄生虫が付いている場合には、弱くなった皮膚で過剰に繁殖しやすくなりますので、さらに痒みをひどくしたり、症状を複雑化してしまう事があります。

 

他にも、呼吸器に異常が起こり、くしゃみや鼻水が多くなったり、ゼーゼーと喘息のような息苦しい呼吸をするようになったり、消化器に異常が起こり、嘔吐や下痢が多くなったり、腹痛によってじっと動かなくなったり、触られるのを嫌がるようになる事もあります。

 

そして、瞼が腫れたり、目やにが多くなったり、涙の量が増えるなど、目に異常が起こる場合もあります。

 

アレルギーの治療は、ステロイド剤などの強力な薬剤が使用される事が多く、長期的な使用によって、内臓機能低下や皮膚萎縮などの副作用の心配がありますが、短期的な使用は、猛烈な痒みが緩和され、皮膚を掻き毟らなくなるために、それによって少しずつ快方へと向かう事もありますので、その症状に応じて、時には薬物治療を行う事が有効な場合もあります。

 

また、薬剤の種類も、抗アレルギー剤、抗ヒスタミン剤インターフェロン製剤、ビタミン剤、ミネラル剤など、副作用のリスクの少ない薬も様々なタイプがありますので、投薬期間や投薬量なども含めて、医師と綿密に相談しながら治療方針を検討していく事が大切です。

 

そして、薬物治療による対症療法を行いながら、食事や生活環境の見直しを辛抱強く行い、根本治療を目指していく事が大切になります。