猫のかゆみの改善方法(猫のアレルギー性皮膚炎)

アレルギーによって起こる猫のかゆみと、その改善方法、治療方法について

猫のアトピー性皮膚炎の原因と改善方法について

アトピー性皮膚炎は、皮膚に起こるアレルギー反応の一種で、皮脂の分泌量が通常よりも少なく、皮膚が乾燥しやすくバリア機能が弱い事や、遺伝によるアレルギー体質を引き継いでいる事によって、細菌、真菌、花粉、ホコリなど、様々な異物(抗原)に対して過敏に反応しやすくなるアレルギー疾患です。

 

そのため、夏場は皮膚の常在菌が繁殖しやすくなるため、腫れなどの炎症がひどくなる事があり、冬場は空気が乾燥しているために、皮膚が乾燥して、外部の刺激に対して痒みなどの症状が過敏に生じやすくなる事があります。

 

アトピー性皮膚炎は、空気中に浮遊しているハウスダストを吸引する事や、皮膚の常在菌が作り出す毒素が多くなる事によって、症状が引き起こされたり、悪化を招く原因になる事が知られています。

 

そのため、猫が生活する身の周りの環境や、猫の体そのものも、いつも清潔な状態に保つ事が大切になります。

 

また、室内にキャットフードの食べこぼしや抜け毛などの汚れが多く溜まっていると、ダニが繁殖しやすくなり、アトピーの症状を悪化させてしまう恐れがあります。

 

部屋中のダニを完全に無くす事は難しいですが、猫がよくいる場所だけはこまめに掃除をするように心がけたり、室内には観葉植物や金魚の水槽などは置かないようにして、ダニが好む高温多湿な環境を作らないように注意する必要があります。

 

また、室内をいつも締め切ったままでいると、湿度が高くなりますので、ダニが繁殖しやすくなったり、カビなどの雑菌も床や壁面に繁殖しやすくなりますので、カラっと晴れた日には、窓をしばらく開けて換気する事も大切です。

 

毎日食べているキャットフードも、猫が好んで食べていた場合であっても、それが食物アレルギーを引き起こしている場合があります。


そのため、時にはキャットフードの種類を変更する事で、症状を完全に無くす事ができなくても、皮膚の赤みが和らいだり、強い痒みが緩和できる事があります。

 

食物アレルギーは、食後のすぐに症状が現われる場合や、数日後のしばらくしてから症状が現われる場合など、様々なケースがありますので、皮膚の状態をよく観察しながら、経過を見守っていく必要があります。


また、おやつなどの様々な食べ物を与えると、何に対してアレルギーを示しているかが判断できなくなりますので、特定のキャットフードだけを与えて様子を見る必要があります。

 

猫は食が細く、保守的な面もあるため、キャットフードの種類を変更すると、途端に食べなくなってしまう場合があります。

 

それでも、猫はフードのにおいを強くする事によって食欲が湧きますので、レンジで少しだけ温めてにおいを強くしたり、お湯を少しだけ加える事で、食べてくれるようになる場合があります。

 

また、新しいフードのにおいや味に慣れるまでは、手で与えるようにすると食べてくれる場合もあります。